未経験からフリーランスになるのが難しい理由

【レベル1】まずはここから
次郎
次郎

こんにちは次郎です。

今回は未経験からのフリーランス転向についてです。

最近フリーランスのインフルエンサーの情報発信が増えてきて、フリーランスを夢見て頑張っている人も多いのではないしょうか。そんな流行りのままにフリーランスになって挫折する人が少しでも減るように私の周りのフリーランスの方々から得た情報を共有していきます。またプログラミングスクールで100人以上の生徒さんを見てきた経験からリアルな情報をまとめました。

もう会社で働くのはいやだ。

会社辞めて独立して稼いでいくんだ。

という気持ちを一旦落ち着けて、実際何が問題になってくるのかチェックしてください。
さっそくみていきましょう。

理由1:実力・経験不足

「プログラミングがすごくできる」とか。「すごくいいデザインができる」とかそういう能力ももちろん必要ですが、何より営業して仕事を受注する、顧客対応する、納品する、請求して売上を確保するという能力が重要です。会社員のうちはこのどれかを担当することが多いと思いますが、フリーランスになった途端すべて自分で対応しなければなりません。できれば会社員のうちにすべての工程に足を踏み入れて、なんとなくでもやっている流れを見ておかないとトラブルの元になります。

もし自分はそういう能力はない、ということであれば先にその部分をお願いできる人を見つけておく必要があります。会社で評価が高い人でも全てできる人はほぼいないと思うので予め注意が必要です。

私自身若手のエンジニアに仕事をお願いしてみて思うのが、結局

  • 自走できる人(わからないことを自分で調べて解決できる人)
  • 社会人経験のある人(報告・連絡・相談がしっかりできる人)

が重要でした。なんでもかんでも聞かないと作業ができない人は発注する側の時間を奪ってしまいますし、いきなり音信不通になったり必要なことをまとめて報告できないとコミュニケーションコストが馬鹿になりません。

残念ながらフリーランスになってもクライアントとのコミュニケーションは必須ですし、場合によっては一緒に働くメンバーとの連絡も密に取る必要があるので、多くの人が想像する自由はないのかもしれません。

理由2:信用力不足

フリーランスになると、実感するのは信用力のなさです。これはローンを組める組めないとかもそうですが、なにより仕事をうけるにあたっては企業からの受注が難しくなります。これは企業は企業に発注したがる傾向があるからです。どうしても個人事業主相手だと企業内の審査が通りにくいです。

想像してみてください。アナタが発注する側の担当者だとして、名前も聞いたことがない個人に仕事を発注する際に上司になんて説明しますか?もちろん知り合いだったり、過去実績があればOKがでるでしょう。しかし誰も知らない上に能力も未知数の人にお金を払って仕事を頼めますか?

逆に「株式会社〇〇という名前で、これまで△△株式会社などの案件を受注しています。」という相手であればどうでしょう。上司にプレゼンしやすい感じがしませんか?

会社相手だと発注しやすいのは法人化するとそれなりにお金がかかり、それを維持するには実績がないといけません。いきなり次の日から音信不通になるとかも考えにくいです。だからこそフリーランスは法人化したり、横つながりを大切にしてお互い仕事を紹介しあったりする習慣があります。「〇〇さんからの紹介であれば、それなりに実力は保証されているだろう」となるわけです。

理由3:低単価地獄

理由2の信用力不足に関連してフリーランスの初期は単価が低くなりやすい傾向があります。これはやはり実績がない相手に高額の支払いをするのは躊躇しますし、お願いする仕事の範囲も小さいものからになるためです。はじめての発注の場合は少しだけお願いして様子見し、良さそうなら本格的に発注するイメージです。

またもう一つの問題はコネがないことです。企業に勤めていてクライアントに伝手がある場合はすでに信用関係が築いた状態で仕事を受注することができますが、そうでない場合は個人からの仕事を取っていく形になります。個人と法人では発注額も10倍くらいは差があるので、はじめはいいかもしれませんが、体力を削って数をこなさないといけない分、個人相手だけで仕事をしていくのはかなり厳しいです。

  • 法人2社から10万円の案件 (2 ✕ 10 = 20)
  • 個人20人から1万円の案件 (20 ✕ 1 = 20)

同じ20万円の売上でも対応する労力は10倍は違うでしょう。

まとめ:結局どうすればいいのか

結論としては一旦その道の企業に転職して数年経験を積んでから独立するのが一番再現性が高いです。よく聞く話として、まずは副業として始めて、経験を積みつつ売上が上がってきたら独立するというパターンがありますが、私はオススメしていません。もちろんそれで上手くいく人もいるので間違っているとは思いませんが、それができる人は少数だと思います。これまでプログラミングスクールで教えてきた生徒さんのなかでもそんな人は1%くらいの肌間です。実際一緒に働いてきた他のフリーランスの方もほぼ100%どこかしらの企業でその道の専門スキルを磨いた実績がありました。

「いやいや、そもそも未経験だと転職もできないんですが・・・」

という方は

副業で実績を積む → その実績を持って転職活動する(副業でも一応未経験ではなくなりますし)

と一旦副業で何かしらのチャレンジしてから企業に転職するのがよいでしょう。あと転職先には、はじめから良い給料・待遇を求めないことも大事かもしれません。企業としては経験がない、または少ない人を雇うのはそれなりのリスクを取ります。そうなった場合良い待遇を用意するのが難しいです。少し待遇が悪くても修行と思ってまずは入ってしまって、不満があればその後また転職すればどうでしょうか。そのときにはもう経験者として転職することができますので、1回目より待遇も期待できるでしょう。

さらに一度企業に勤めてクライアントと仲良くなっていれば、そのままお客がついた状況で独立する形になるので、初月から仕事が確保できるかもしれません。これは心理的にも大きいですよね。

おまけ:それでも諦めたくない人へ

最後におまけとして「どうしても会社で働くなんて無理だよ」という方向けに他の選択肢も紹介しておきます。ここまで散々一旦会社に入れといってきましたが、それ以外のキャリアを積んできた人ももちろんいます。再現性は低いのでオススメできませんが、まさに会社をやめて全く畑違いの領域に踏み出した友人S君の経歴を紹介します。

  • 外資系の会社で働きまくる→疲れて会社をやめることを決意
  • とりあえず個人で働ける仕事はないかと探して写真撮影を仕事に
  • オンラインサロンに入って写真撮影の修行とコネ作り
  • 毎日SNSで写真や動画を配信して宣伝と営業

どうでしょう。S君とはたまにしか連絡を取り合いませんが、楽しそうに生活しています。聞いた話によると、会社をやめてから数年は売上もなかったためアルバイトで生活費を稼いでいたそうです。背水の陣を取った上でとにかく行動しまくったS君はすごいと思います。

S君のように自分を追い込んで行動力を発揮し続けられる人であれば、会社をやめてフリーランスで活躍できると思います。もちろんS君は上手くいっていますが、私の知らないフリーの写真家がどれだけ生活できているのかは不明です。

なんにしても本人がコツコツ頑張っていくしかありません。少しでも回り道を減らしていけるようにこれからも情報発信していきます。一緒に頑張っていきましょう。

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